世界中で4億5000万人がどこかで目にするという地球規模の花の祭典、パサデナの誇る伝統のパレード(The Rose Parade)は今回が131回目。2020年元旦の扉を開けるのがローズパレードだ。
今回のテーマは“The Power of Hope,” 「希望の力」。このテーマにちなんだフロートが41、音楽バンドが21、それに21の騎馬隊がパサデナのコロラド・ブルバードを中心に、5.5マイルを行進する。
2018年のローズパレードに「オレンジの悪魔」とよばれ、マーチングコンテストでは、何度も日本の全国大会に出場している、超名門校京都橘高校のマーチングバンドが海外で話題になった。2020年ローズパレードに出場するバンドの情報が公開され、日本からは、Japan Honor Green Band (Kyoto, Japan)が参加、とある。同じバンドは5年間は出場できないというルールもあるから、京都を中心に約250人のオリジナルメンバーで参加するのではと言われている。まだ詳細は発表されていない。
フロートは原則として高さ16フィート幅18フィート、長さ50フィート以内。これが完全に花や葉で覆われていなければならないので、1つのフロートに少なくとも10万個の花がいる。真冬に目にも鮮やかな花のパレードになる所以だ。
たかがパレードと日本人は思いがちだが、アメリカ人のパレードにかける情熱はすさまじい。ローズ・パレードともなると沿道で見ようという人は前日からいい場所に陣取ってこれを確保する。おおみそかの夜にはいい場所は完全にふさがり、あちこちのグループでパーティーが始まる。沿道のレストランは大繁盛し、道路に面した窓はすべて泊まり込んだ人でいっぱい。ケンカもよく起きるから待機する警官もピリピリしている。当日は約100万人が沿道を埋める。
一方、主催側のパレードへの情熱も大したもので、準備は毎年、1月の第3木曜日から始まる。今年のボランティアは935人、それぞれ35の委員会に分かれて活動してきた。
グランド・マーシャルには020年グランドマーシャル
リタ・モレノ、ジーナ・トーレス、ローリー・エルナンデスが選ばれた。クイーンはパサデナに住む女子学生であることが条件で、およそ1000人ほどの候補者の中から選ばれる。日本のマーティングバンドも出場する。
今年のオープニングショーのゲストはアリー・ブルックほか。
パレードは1月1日、朝8時にスタートする。コースはオレンジ・グローブ・ブルバード(Orange Grove Blvd)とエリス・ストリート(Ellis St)の角からビクトリー・パーク(Victory Park)に至る5.5マイル。これを約2.5時間かかって練り歩く。 沿道には見物用のスタンドがある。この見物席の券は、Sharp(626-795-4171www.sharpseating.com)という代理店が扱っている。
パサデナにある24のホテル、モテルはおそらくもう満室だ。
パレードを見るためには朝早くドライブしてパサデナに行くかMTAを利用する方法がある。車の場合周辺は交通止めになるほか、駐車場がまた大問題で、かなり歩く覚悟をしておいたほうがいい。
ダウンタウンのユニオンステーションかリトル東京(Little Tokyo/Arts District)に駐車してメトロ(MTA)を利用する方と帰りの混雑を避ける事もできる。フロートに花の飾りつけが行なわれるのは12月28日から12月31日までで、一般に公開される。場所はローズモント・パビリオン(Rosemont Pavilion, 700 Seco St. Pasadena)、ローズ・パレス(Rose Palace, 835 S. Raymond Ave. Pasadena)など。入場料はパレード前は5ドル、パレード終了後は10ドル。 パサデナ・オールドタウン 観光名所として地元住民や訪問者にも人気が高い。ショッピングセンター、高級レストラン、映画館、ナイトクラブ、屋外カフェ、パブやコメディクラブがあり、LAの中でも数少ない、夜歩ける所でもある。
Tournament of Roses Parade
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